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2012年2月香港ジュエリーショウ出展報告

2月の16日から20日に、香港ジュエリーショウに出展してまいりました。

 

例年3月の上旬に開催される香港貿易発展局主催で、香港ショーの中では年間で9月に次いで2番目の規模の展示会です。今年のジュエリーショウは年初からすべてのスケジュールが例年より早い開催となりました。と言いますのも、本来3月の下旬に開催されてましたバーゼルショーが3月中旬に繰り上がり、押されるように3月の香港が2月の中旬に繰り上がり、結果、1月のIJT(東京ビックサイト)が1月下旬から1月の上旬に繰り上がることになってしまいました。

 

昨年の11月の香港ショーが11月末に終わったばかりでしたので、次のショーとの間隔がタイトになり、バイヤー様も前回仕入れた商品がまだ販売しきれていないなどの理由で、海外バイヤー様と毎回商売のある出展社さんは各ショーへの来場依頼の調整が大変だったように思われます。

 

それに加えて年末から年明けにかけてはヨーロッパのギリシャ問題の先行きがまだどうなるか分からない様子でしたので、海外バイヤー様も様子見の雰囲気が強く、あまり積極的ではなかったような感じがしました。

 

昨年の11月の香港ショーがあまり芳しくなかった結果でしたので、今回の2月もあまり良くはないんじゃないかという不安と、年間で2番目に大きな香港ショーですから、今回はかなり良いんじゃないかという期待が半々だったと思います。そんな雰囲気で臨んだ今回の香港ショーでしたが、開場初日はそんな期待を裏切って、過去最悪のスタートとなりました。

 

いつもなら10時半のオープン前に中国人バイヤーさんが既にオープンを待ち兼ねるように準備中の各出展者のブースを早くからうろうろして、買い気満々という雰囲気ですが、今回はオープンして正午を過ぎてもバイヤー様の人数が少なく、商売も決着せずなかなか売上げ上がってきません。やはり円高の影響のためか、みなさん様子を見ている感じがします。

 

午後になってようやく少しづつ売上げが上がるようになりましたがいつものような初日の忙しさはなく1日が終わってしましました。

 

想像していたとはいえやはり中国はじめアジア全般のバイヤーさんが少し弱含みの雰囲気でした。特にタイのバイヤーさんはまだ洪水の影響があるのと、直前に行われたバンコクショーが良くなかったこともありかなり控えめでした。 かつてビザの問題で香港へ来るのが難しかったイランなどの中東系バイヤーさんはバンコクのショーへ来ていたのですが、最近はビザが緩和されたのか直接香港へ来るようになりました。そういった影響もあるのかバンコクショーはここ最近あまり芳しくないようです。 そういったことからも世界の市場が狭くまた小さくなってきているように感じました。

 

初日の晩、何件か同業者の出展社さんに様子を伺ってみると、同じような雰囲気だということが分かりました。

 

2日目から少しお客様が増えたこともあり、また、なんとか中国バイヤーの厳しい指値に合わせていこうとみなさん売りに入ったと思われますが、実際金額ベースでは数字が上がってきません。

 

最近の中国バイヤーさんの需要は南洋ゴールドのきれいなルース材が主流で、白蝶のルース、連が今回あまり需要がなかったようです。そのことからも、白蝶があまり動かなかったために金額が上がらなかった原因だったようです。

 

今回のショーでの大きなニュースは淡水真珠の大型化と球形率の高さの向上です。

 

期間中にある取引のある中国バイヤーの方が、昨年末に中国本土で初めて開催された淡水真珠のオークションで17~21mmのラウンドのきれいなホワイト系の淡水真珠がたくさん出品されていてこの香港ショー期間中に隣のホテルで2回目(香港では初の)オークションが開催されるので見に行った方が良いとアドヴァイスをくれました。最初はサイズと品質を聞いて耳を疑いましたが、そのサイズ、品質が白蝶真珠のカテゴリーと非常に競合する可能性があるため、同業者お二人(バーゼルに一緒に出展したN氏とU氏)を誘ってオークションを見学に行きました。 ショー会場となりのルネッサンスハーバービューホテルの中2階の会場で香港のG社の主催で、200ロット位だったでしょうか、見に来ている方は中国系とヨーロッパ系の方が多かったです。出品商品はほとんどがオレンジやパープルのマルチカラーのルースと連のロットが中心で白はほとんどありませんでした。聞いた話によると前回のオークションで白は完売したそうです。サイズも14-16mmが一番大きいサイズのロットでした。

 

AAAAAというグレードが一番上の品質らしいですが、そのロットの中にもボケた珠が混在していて、うーん?どういう選別??? 淡水真珠は退色が早いため選別時は照りの良かったロットも数カ月の間に一部が退色して結果、AAAAAクラスにもボケた珠が混在しているのでは?というのがもっぱらの意見でした。残念ながら白のそんなに大きなサイズのロットがなかったために白蝶との競合もそれほどひっ迫感は感じませんでした。

 

また、フロアープライス(最低販売価格)も安くなく、どちらかというと私たちの取り扱っている白蝶真珠よりも高い価格設定になっていました。 仮に白蝶真珠と同じサイズ・品質のものが出来たとしても、はたして退色の早い淡水真珠が日本で受け入れられるかは疑問に思います。あくまでも淡水は宝飾ではなくアクセサリーというカテゴリーの位置づけになっている日本のマーケットでは難しいのかなと思いました。ただ、何年後かに価格が大きく下がり大量に世界のマーケットに放出されれば、かつて、日本のアコヤ真珠が欧米で淡水にとって代わられたように、退色を気にしない中国マーケットや、ヨーロッパの市場では白蝶真珠の代用品として近い将来、根付いてしまう可能性もあるように思われます。今回の白蝶真珠の売れ行き不振がその影響でなければ良いのですが。

 

今回の5日間を通して、何件かの同業者さんに聞いてみましたが、やはり予想の20%から 30%の売り上げダウンだったようです。ただ、最終日位から為替が円安に動き始め、結果1$=80円を突破していったので為替でずいぶん助かったのではないでしょうか。 国内情勢がいまだ震災や増税などで厳しい状況が続く中、近々にアジア市場が回復してくれること期待したいと思います。